社長挨拶 -MY MESSAGE-
若田光一さんに学ぶチームワーク
2015年9月30日
人生をドラマにたとえるなら、自分の人生の主役は自分です。
しかし、自分の夢を実現していくための人生ドラマには脇役が必要です。
そして、その脇役によって自分の夢を実現していくエネルギーとなり、
脇役のサポートによって自分の人生は花開いていくのです。
Aさん、Bさん、Cさん・・・・・人生には様々な脇役が現れてきます。
その脇役を大切にすることが、自分の人生の花を咲かせる━と言っても過言ではありません。
例えばAさんにとって、私が脇役とします。
Aさんには、Aさんの人生の目標や実現したい夢がある━そこに私が脇役として登場する。
Aさんの人生の価値が、私を通して高まっていくかどうか、
それによって、脇役としての私の価値が決定するのです。
私と出会うことによって勇気が涌き、感動を与えることができれば
Aさんにとって私は名脇役となれるわけです。
お付き合いしていて、ほっとする人と疲れる人がいます。
ほっとする人というのは、話を良く聞いてくれる人、脇役に徹してくれる人です。
国際宇宙ステーションに半年間滞在し、
日本人として初の船長を務めた、宇宙飛行士の若田光一さんが、
5月14日に無事地球に帰還しました。
若田さんは、アメリカ・ロシアの飛行士5人のメンバーに、
常に気を配り、日本人らしい「和の心」をモットーに心を通わせていたそうです。
気配りがあって、責任感の強い人で、精神的にも落ち着いていて、
アメリカばかりではなく、ロシアやヨーロッパにも、
「コーイチのためなら労を惜しまない」と言ってくれる関係者は多いとのこと。
宇宙での仕事の緊張に加え、異文化の飛行士達の体調や作業を管理する
という大任を果たしました。
若田さんの成し遂げた仕事を見守っていた我々、特に多くの子供たちにとっては、
同じ日本人として非常に“誇り”を感じたに違いありません。
菅官房長官も記者会見で、
「日本流でリーダーシップを発揮し、見事任務を果たした。日本人にとって非常に誇りに思う」と語っていました。
人と人とは、いろいろな関係があって、繋がりあって世の中は成り立っています。
だから、ひとりだけ繁栄したり、何事もうまくいくということはあり得ません。
自分さえよければいいという考え方は、思ってもいない対立を生んでしまいます。
お互いが、それぞれの力を活かしあって、共に栄えることを願って努力すれば、
心も豊かになり、自分もチームも夢の実現に近づいていくはずです。
そして、チーム全員の思いが一致し、強い意識で一体感を持てば、
それは凄いエネルギーとなって発揮され、大きな感動を生むことが出来るのです。
自分の成長は、自分自身のためであることは、間違いありませんが、
しかし、その一人ひとりの成長は、実は周囲の人達の向上につながり、
そしてチーム全体を進歩発展させる原動力となるわけです。
最後に私が尊敬し、大好きだった、
第一次南極越冬隊長・西堀栄三郎氏の言葉を紹介します。
「チームワークの要件は、目的に対する共感、そして誇り、そして恥の意識である。
同じ性格の人たちが一致団結していても、
せいぜいその力は「和」=(足し算)の形でしか増さない。
だが、異なる性格の人たちが団結した場合には、
それは「積」=(掛け算)の形でその力が大きくなるはずだ」
「チャンスは逃すな。まず決断せよ。石橋を叩くのは、それからである」