出会い・感動インタビュー
コーヒーは人を幸せにする飲み物―タリーズコーヒーではスタッフのモチベーション&スキルアップのための
インナー活動があるとお聞きしました。具体的にお聞かせください。
代表的なインナー活動は二つあります。その一つが「バリスタコンテスト」です。高いスキルと知識、そしてホスピタリティ溢れるバリスタ(コーヒーを作る 人)の育成を促すために、毎年開催しています。品質の高い商品をいつでもお客さまにご提供できることを目指すとともに、トレーニングやチームワークを通じ て、タリーズコーヒーでお客様をおもてなしする仕事の素晴らしさと楽しさを感じてもらいたいと考えています。 バリスタコンテストは、2000年に初めて開催され、去年で13回目を迎えました。まずは各店舗の中で、誰を代表にするかを決めます。次に店から上がって きたチェックリストと筆記テストの結果を加味して、エリアの代表が決められます。いくつかのエリアが集まる地区大会が開催され、そのファイナリストが、東 京で開催される全国大会へ出場することになります。スキルはもちろん、正しい手順、スピード、応対など、総合的な面から評価されます。
もう一つが「コミュニティーカフェ大賞」です。最初にお話ししたように、タリーズコーヒーの出店立地の変化により、お客さまも多様化しています。扱ってい る商品は同じですが、店のつくりもその取り組みも様々です。お客さまのニーズをつかむための施策は、個々の店に任せています。そうした中での成功事例を、 似たような立地の他店舗で活かすために行われているのが「コミュニティーカフェ大賞」です。「自分たちの店では、こんなコミュニケーションの方法をとるこ とで、お客さまからの支持を広げることができた。」というアイデアや施策を各店舗ごとにプレゼンテーションしてもらい、年に一度大賞を決めています。
―最後に、「タリーズコーヒーの宣教師」と呼ばれている田代さんにとって、
コーヒーとはどのようなものなのかをお尋ねします。
私は現在でもいろいろな所で講師としてお客様と接する機会がありますが、中にはおとなしい方が集まっていてとても静かな時や、お客様のほうになんとなく緊 張感の漂っているようなことがあります。それでも、一緒にコーヒーを淹れたりテイスティングしていると、たいていの場合はどんどん場が和んでいきます。最 後には、ほとんどの方が「とても楽しかった」という感想を話してくださいます。
コーヒースクールを通じて毎回強く実感するのは、“コーヒーの持つ、人を和ませる力”なんです。もちろん、おいしいコーヒーにはよりその力があると思いま すから、生産者との関係も大切にしながら品質の高いコーヒーを用意し、それをお客様に楽しんでいただく機会を提供できるこの仕事と会社をとても素敵だと感 じています。全国の店舗で働いているスタッフたちにも、そこに来てくださるお客様たちにも、もっともっとコーヒーの魅力を知ってもらいたい。私自身、タ リーズコーヒーに入社してどんどんコーヒーのことが好きになっていきました。ひとことで言えば、“コーヒーは人を幸せにする飲み物”です。これからもおい しい一杯を通じて、より多くの方々に幸せになってもらいたいと願っています。